草花に発生する病気と害虫については、多種多様なのでよく遭遇する症状を大まかに説明します。
病気も害虫も、早めの対策が重要ですので発見したらなるべく早く対応しましょう。
一般的には薬剤を購入して散布することになりますのでホームセンターに行ってガーデニングコーナーで気軽に質問しましょう。
どの薬剤が有効か教えてくれます。
よくある病気
うどん粉病
症状 葉や茎に、白いうどん粉のようなカビが発生します。
対策 発症した葉は全て廃棄します。薬剤を散布します。
予防策 うどん粉病は風通しが悪い場所で発生しやすいので、風通しを確保することも重要です。
植木鉢であれば壁から離し、鉢同士の間隔を空けて配置しましょう。
黒点病(黒星病)
症状 葉に黒い斑点が生じ葉が落ちはじめます。
対策 病気にかかった葉は治らないので、みつけたら葉柄ごと廃棄します。サプロールを散布します。
予防策 こちらもうどん粉病同様、風通しを確保することも重要です。
また、発症した葉が根元に落ちたままにしてあると、そこからさらに感染することもあります。
発症した葉は必ず廃棄しましょう。
よくある害虫
アブラムシ
若い葉や茎に大量発生します。
(緑や黒のアブラムシがあります)
数箇所なら思い切って、手でしごきとります(笑)
マラソン、スミチオン、オルトランなどの薬剤を散布します。
イラガ
これは要注意!本当に注意です!
刺されるとかなり痛みます。しかも場合によっては2~3日痛みます。
我が家ではハナミズキ・ブルーベリーを中心に大量発生します。
イラガは冬の間に樹木の枝や幹に繭を作ります。この時点で発見したらすぐにつぶしましょう。
幼虫を発見したらマラソン、スミチオンなどの薬剤を散布して駆除します。
噴霧器で薬剤を散布すると割と早い段階で葉からポタポタと落下します。
落下した死んだ幼虫にも毒がありますので直接触らないように気をつけます。
本当にイラガの駆除は用心して対処してください。
ちなみに私はブルーベリーを収穫しようとして刺された経験があります。本当に痛かったです(;_;)
ハダニ
非常に小さい虫が葉の裏について、汁を吸います。
だんだん葉の緑が薄くなったようなら、葉の裏を確認してください。
水に弱いので、葉水(葉の裏に水をかける)も有効ですが、殺ダニ剤(ケルセンなど)を散布して駆除します。
ヨトウムシ
蛾(ガ)の幼虫です。日中は土の中にいますが、夜になると茎や葉を食害します。
虫はいないのに葉が食べられているようなら、浅く土を掘ってみてください。
みつけたら捕殺します。効果の持続性が高い殺虫剤を散布します。
カイガラ虫
白色のロウにおおわれた小さな虫が枝にびっしりつきます。
ロウにおおわれているため、薬剤が効きにくいです。
発見したらハブラシなどでこすりとります。
薬剤の散布方法
薬剤は薄めて使う原液を利用します。使用方法に書いてある通りの希釈で薄め、薬剤を葉に付着させるための展着剤を混ぜて作ります。
作成した薬剤を噴霧器に入れてスプレーするという形が定番です。
といっても、「お手軽ガーデニング」がモットーですので、多少割高でもスプレー状になった薬剤を散布する、というのがもっとも手軽です。
ただ、ずっとガーデニングを続けているとたくさん薬剤を使います。
スプレー状のものはすぐになくなってしまうのでコストパフォーマンスを考えれば原液と展着剤を買うほうがお得です。
基本的には混ぜるだけなのでやってみると意外に簡単です。
ベランダガーデニングの注意点でも記載していますが、薬剤散布の時間はご近所に迷惑にならないよう、十分に配慮してください。
使用する薬剤の選び方は、「症状を写真で撮る」「症状のある葉や茎をもっていく」などしてガーデニングコーナーの詳しい店員さんに聞くというのが一番早いかもしれません。
結局、薬剤は買わなければなりませんので。
冬の間の対策
病気や害虫の発生しやすい庭には、冬の間に石灰硫黄合剤を散布することをおすすめします。
冬の間に2回ほど100倍に薄めたものを散布しておくと、春からの病害虫の発生を抑えられます。
この薬は植物の生育中には薬害が出るため使用できません。
また、硫黄独特の臭いもありますし、ガラスや壁などにかかると白く汚れてしまいますので、周囲に十分注意をしてください。