公園で美しく咲く芍薬(しゃくやく)を見つけました。
美しい女性を指す言葉として「立てば芍薬、坐れば牡丹、歩く姿は百合の花」という形容がありますね。
その言葉の通り、芍薬も牡丹もとても豪華で美しい花です。
美しさに感動しながら写真を撮りましたが、「芍薬(しゃくやく)だよね?牡丹(ぼたん)じゃないよね?」とふと不安になりました。
ここは違いと見分け方をきちんと学習しておいた方がよさそうなので調べることにしました。
蕾(つぼみ)の形が違う
まだ蕾(つぼみ)がある状態なら蕾の形状で見分けられます。
蕾がコロンと丸い形をしているなら芍薬(しゃくやく)、すっと尖った形状なら牡丹(ぼたん)だそうです。
とても分かりやすいですね。
▼このコロンとした丸い蕾は芍薬です。
葉の形が違う
葉の形も違います。
牡丹の葉は一枚の葉に切れ込みがありますが、芍薬の葉は切れ込みのない葉が3枚セットになっています。
葉のツヤもボタンはマットな感じですが、芍薬の葉はツヤ(光沢)のある肉厚の葉です。
▲この写真の葉は切れ込みがあり光沢のない葉なので牡丹です。
開花時期も微妙に違う
開花時期については牡丹の方が芍薬より早く開花します。
開花時期
牡丹:4月〜5月
芍薬:5月〜6月
ただ、最近は温暖化が進み急に温かくなることも多く、同じ時期に咲くこともあるようなので4月に咲いているからと言って牡丹とは言い切れないようです。
根本的に違う点
最後にそもそも論ですが、芍薬と牡丹はともに「ボタン科ボタン属」なのですが、牡丹は木本性・芍薬は草木性となっています。
簡単に言うと、牡丹は「木」で芍薬は「草」です。
木である牡丹は冬の間葉が枯れても枝が残りますが、草である芍薬の枝(茎)は枯れ、根だけが生きている状態となります。
また、木と草ですので育つ背丈も木である牡丹の方が高いです。
また、新芽の出る位置も、木である牡丹は枝の間から芽吹き、芍薬は地面から芽が出ます。
牡丹 | 芍薬 | |
草木の別 | 木 | 草 |
冬の形状 | 枝だけ残る | 地上部は枯れて根だけ残る |
背丈 | 2~3m | 60㎝程度 |
新芽 | 枝の間(枝分かれ) | 地面から新芽 |
牡丹と芍薬の違いまとめ
分類上全く同じ「ボタン科ボタン属」の所属し花の華やかさや容姿もよく似ている両者ですので間違ったからといってどうということはありませんが、豆知識として知っておくと良いかな。と思いました。
芍薬(しゃくやく)とよく似た名前で「シャクナゲ」がありますが、こちらは全く別のものなので間違わないようにしましょう(笑)
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